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一般社団法人
協創リハビリテーションを考える会
運動神経経路について
・私たちの手足や体幹、顔の筋肉は脳からの指令によって自分の意志で動かす事が
できます。
・脳の中で運動指令を出すメインとなるのは、前頭葉の一次運動野という部分です。
・この一次運動野と呼ばれる部分を細かく見ていくと、足、体幹、手、顔面、口腔と
それぞれの領域を支配している神経細胞が分布しています。
・従って、手を動かそうとした時は、一次運動野の中でも手の領域の部分が出発点と
なり、指令を開始します。
・脳で出された指令は神経を通して筋肉へと伝えられていきます。
・筋肉へと運動指令を伝える神経路には皮質脊髄路と皮質延髄路があります。
・皮質脊髄路は手足や体幹への指令を伝えます。
・皮質延髄路は顔面や口腔、咽頭への指令を伝えます
【皮質脊髄路の経路について】
①一次運動野から出た神経線維の束は放線冠を
通り内包という部位の後ろ半分(後脚)を
通過します。
②その後、神経線維束は脳幹と呼ばれる中脳、
橋、延髄を通り、延髄の錐体と呼ばれる部分を
通過します。
錐体を通過した後神経線維の約80~85%は
交叉して反対側に向かいます
錐体で神経が交叉することから、皮質脊髄路は錐体路とも
呼ばれます。
③交叉した神経線維は出発した脳とは反対側の脊髄を通過していきます。
脊髄までたどり着いた神経は、直接手や足などの筋肉に指令を送る神経細胞に
バトンタッチをします。
そして、脊髄から出た神経は末梢神経となり、それぞれの筋肉へと繋がっていきます
①
②
③
※皮質脊髄路が障害されると、運動麻痺が生じます。
※錐体で交叉するので、錐体よりも上で(大脳~延髄の間の運動神経経路で)障害
されると障害側と反対の手足に運動麻痺が生じます。
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