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執筆者の写真kyoureha

伝えることと伝わることの難しさ

更新日:2018年11月27日

今日は、「伝えることと伝わることの難しさ」についてです。


私は作業療法士ですが、作業療法士になってすぐは、技術も知識もないので、とにかく自分のできることを精一杯やろうと思っていました。


自分が1番心がけていたことは、関係性をしっかり作ること。

いわゆるラポール形成ですが、ちゃんと相手に伝わるよう、理解してもらえるような説明を心がけていました


これは今も変わらず、介入する上でとても大事なことと位置付けていることです。


随分前に、リハビリ中に患者さんからこんなこと言われました

その方は脳卒中を発症。左片麻痺がある方でした。


リハビリ介入の中で療法士側からしたら、特別でもなんでもない至って基本的な内容を説明し、指導していました。


すると


患者様:「へえ〜、私の身体今こうなってるんだね。 初めて聞いたよ。先生よく色々なこ

     と知ってますね」


私:「私が言ってることは、そんな特別なことではないですよ。むしろ私達からすれば結構             基本的な事です」

患者様:「療法士の方々の中にある当たり前って、患者には当たり前ではないんですよ」


この言葉を聞いて、ハッとしたことを覚えています。


おそらく、どの療法士も病院でリハビリをしている時、生活指導も兼ねて丁寧な説明をしていると思います。


ただ、維持期で働いていると大事なことが意外と患者さんに伝わってないなと思うことも多々あります。


おそらく、療法士は丁寧に伝えているつもりなんだと思います。

でも、当事者には伝わっていないことがある

この認識の乖離はとっても危険で勿体無いことだなぁとその時しみじみ思いました。

リハビリの満足度、そして社会的価値を高めるためには、きっとこういう問題を解決する必要があるんだと思います。


伝える側がどうやったらもっと伝えたい事を必要としている人に伝えられるかを考え、受け取る側も知識をつけて自分にとって必要な情報を受け取ろうとしていく姿勢の相互作用がやはり必要なのだと感じます。




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